moon~満ちる日舞う少女~【上】






美「で、いつなの?」



「明後日だ」


明後日か…。早いな…



仕「同盟組んでる訳じゃないから、連れてこられる奴らだけで来てくれればいい」


私の心を読んでいたのか、仕種は言う。



美「…いいの?」



仕「助けてもらっといて文句は言えねぇよ」



美「まぁ、幹部はみんなつれていくから安心して」



仕「感謝するよ」



美「じゃあ、明後日。昼から黄平に行くから」



仕「学校は大丈夫か?」



美「なんとかね」



仕「そうか…」



それからある程度の打ち合わせを終えると、私達は仕種と馬村を連れて倉庫の前まで降りる。




馬「じゃ!舞月ひでぇ事言って悪かったな!さんきゅー!明後日はよろしくな!」


美「おう」


仕「それじゃあ行くな…」


仕種と馬村のバイクが動き出そうとした時仕種が思い出したように私を見た。


仕「そうだ…。今日の夏目、前と喋り方違かったな?…今の方も女として大切だと思う」


私ははっとして思い返してみた。すると顔がかぁーっとなるのがわかる。


美「学校で変装してるから女っぽい喋り方が癖になっただけで!!」



仕「そうか。今の喋り方なかなかいいと思うぞ」


最後に仕種はそう言ってバイクの速度を挙げた。私は仕種の最後の一言のフォローが逆に恥ずかしかった。



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