俺様社長に飼われてます。
Chapter6 ようやく自覚しました。


瞼を刺す光に意識を現実へと引き戻された。うっすら目を明けると、遮光カーテンの隙間から光が覗いていた。

記憶があるのは昨日の夜――お酒を間違って飲んでしまう前のところまでだ。


そこから推測するに、そのまま寝落ちてしまったのだろう。よく見慣れた飾り気のないモノトーンの部屋。壁に掛かったアンティーク調の時計を見ると時刻は昼前だった。

どうやって戻ってきたのか知らない。ここは確かに高山さんの自宅の寝室だ。


「……お仕事」


回らない頭で真っ先に浮かんだことは、秘書の仕事をしなくてはいけないということ。ここ最近、モデルの方の仕事もしていたからあまり高山さんの仕事を手伝えていない。

今日こそは行かなくては、と重たい身体に鞭を打って起き上がると全身が筋肉痛のように軋む。


ここまで自由が利かないとは思わず力のかけ方を間違えてしまったのかベッドから転がり落ちてしまい、真っ白な天井を見上げて、私はため息をついた。


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