「本当に、ご迷惑おかけしてすみませんでした。先生のおかげで助かりました。ありがとうございました」

「本当に、もう大丈夫?」

藤代さんが熱を出して我が家に泊まった翌日の夕方、熱もすっかり下がった様子の藤代さんは玄関先で大きく頭を下げる。


「おかげさまで、完全復活とまではいきませんけど。明日までゆっくりすれば、もう大丈夫です」

藤代さんは、本当に昨日は体調も悪そうだったが、かなり疲れていた様子だった。時々気になって、寝室を覗いてみると、昏々と規則的に寝息を立てて眠り続けた。
枕元に置いていたスポーツドリンクも減っている気配はなく、朝になっても起きる気配すらなく、ようやく彼女が起きてきたのは、正午を廻った時間帯だった。