泥酔ドクター拾いました。
あの夜からお互いなぜか避けていることはどうやら周囲にはバレていたようだ。

ほのかとの一件を謝罪したいというのに、なかなか糸口を見つけられないのは俺が藤代さんの部屋に間違えて止まってしまった夜のせい。

彼女にキスをしてしまったことを知ってしまった俺は、彼女になんと謝ったらいいのか分からないでいて、なんとなくぎくしゃくしてしまっている。

彼女はそれを知っていたというのに、今まで何もなかったように俺に接してくれていたのだ。

申し訳ないだとかいう言葉では詫びても詫びきれない。

なんとなくタイミングを逃し続け、もう随分時間が過ぎてしまっている。


今日、ようやくカンファレンスで話のきっかけを作ることが出来たのではないかと思ったのもつかの間。
看護主任に藤代さんが集中できていなかったなんて言われてしまい、口からため息が漏れ出てしまう。


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