時間外立ち入り禁止の張り紙に気づくことなく、屋上に出る。

いつの間にか姿が見えなくなっていた藤代さんの姿を探していたら、準夜勤務で仕事をしていた高月さんが彼女の居場所を教えてくれた。

「奈緒なら、落ち込んだ時はいつも屋上のベンチです」

別に俺が藤代さんを探していたなんて、一言だって言ってなんかいないというのに、高月さんはどうやら超能力者からしい。

栄養ドリンクを2つ自販機で購入し、言われるがまま屋上へ階段を使って駆け上がるとそこには、いつもは凛とした背筋の伸びているはずの彼女がベンチの上で膝を抱えて小さく座っている後ろ姿がみえた。