「奈緒って、大和田先生と何かあった?」

珍しく休憩時間が一緒になった美樹がコンビニのおにぎりを頬張りながら、こっそりと尋ねてきた。

外はすっかり夏到来を告げる入道雲が空の半分を支配していて、窓の外からはセミの声がうるさい程聞こえてくる。

カップスープを啜っていた私は、美樹の唐突な質問に思わず吹き出しそうになってしまう。

「特に何もないけど。な、なんで?」
動揺したせいで、声が少しだけ上擦ってしまう。


何もなかったわけじゃない。
ううん、私はあの日から何かが変わったように大和田先生を知らず知らずに目で追っているんだ。

1カ月前のあの日から。