佐和 真琴
makoto sawa

久遠 遼一
ryouichi kuon





仕事で訪れたスイートルームにいたのは、口も態度も悪い久遠財閥の御曹司だった。

「おまえ、見る目ないんだな」
「ふーん。そうやって今までずっと逃げてきたわけか」

元彼に裏切られた過去をぐりぐりえぐってくる態度にイライラするのに。


「なんかわかんねーけど、おまえが泣いたり、傷ついた顔してんのは見てたくない」

急にそんなことを言いだすから、戸惑ってしまう。


「死にたくなるくらい惨めな過去だったとしても、今はそう悪くはねーだろ。
久遠財閥の御曹司に抱かれてんだから」


気難しくて繊細で……そして過去に負った傷をそのまま抱えている久遠さんに、心が揺れる。


「昔の男じゃなくて俺のこと見てろ」


もう、裏切られたくないのに。

私はたぶん、この男に弱い。


「ちゃんと……私のことも自分の幸せも、望んで、欲しがってください」

諦めた瞳を放っておけない。



start 2017.5.8
end  2017.7.27

この作品のキーワード
御曹司  元彼  社長  不器用 

感想ノートに書き込むためには会員登録及びログインが必要です。