新人をナメめてはイケません![番外編あり]
決(けつ)





「お、おはようございますっ」



9月。長期休暇を多少満喫した私は、仕事初日から寝坊しました。



勢いよく開けたドアの音と私の大きな声で部署のみんなが振り向いて肩をビクリとさせた人をみた。




おう……、みんなの視線が、痛い……。


それに少し笑みを浮かべて自分の席へ着いた。




入社2年目になっても遅刻とか無いわー。


いや、まだ5分前だからセーフだよね?




まって。今日何も言われてない……よね?!





「ね、ねえ、今日なんか言われてた?!」




後ろを振り向いて仁田くんに小さな声で聞く。




「いや、特にないです」


「そっか、よかった~」


「夏休み楽しめました?」


「楽しめたよ~。一人旅してきちゃった」



そう笑顔で答えると、彼も笑って返してくれた。

ほんの少し違和感を覚えたけど、そこはスルーしておく。



だって明らかに私の嘘見抜いてるような顔してるんだもん。







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