後輩なんて本気になりません!


龍馬の手によって 爆発した髪を
直すため化粧室へ向かうと恵も後を
追ってきた。


始終を見ていたという恵が
「矢口くんのこと
考えてあげたら?」と
唇にリップを塗りながらあたしにいう。


「はい?
見ててわかんない?
あたしで遊んでるでしょあいつ!」


「そう?そうなのかな?」


「あっ!!!恵!!!
それ!今流行りの婚活リップじゃん」


塗ると彼氏ができたーーー
彼氏にプロポーズされたーーー
塗るだけで幸せが訪れるーーー
などなどと言われるリップ。


「話変えようとしてるでしょ?」


「違うよ」


「まぁ あんたには必要ないんじゃない?」


「なんで?
最近恋を失ったばかりだから
大いに必要だよ
婚活ねぇ そろそろヤバイよね
歳が歳だけにね
あたしも婚活リップを買おうかな?」


「話戻すけどさ
矢口くんのこと
どー思ってんの?」


「なーんにも!
だってさ 5つも違うんだよ?
絶対無いから!
龍馬はあたしをからかって
楽しむのが日課なだけよ」


「うーん 遊んでるって言えば
うーんそーかも?なんて思うけどさ
本気モードに見えたりするしさ」


「だからそこは
上手く交わしておくのが
1番なのよ」


「あっ!そーだ!ねぇ
婚活パーティー行ってみない?」


「婚活パーティー?」


本格的なやつは会員登録をして
年に何回か開催されるパーティーに
参加するというのがあるらしい。


そんなに固くなく
合コン的なものもあるらしい。


「そこで 運良くいい人に
巡り合うかもしれないし
友達も増えるからいいと思わない?」と
恵に言われ「それもそれで
楽しそうね」と 言うが全くその気は
なかったのだった。









< 14 / 87 >

この作品をシェア

pagetop