イケメンエリート軍団?何ですかそれ⁇
He is 日本男児??



木の実は、朝からジャスティンの車に乗っている。
重厚感のある高級車ということは、見た目でも乗り心地でもすぐに分かる。
でも、車音痴な私には、残念ながらその車のブランドも名前も何も分からない。
本当にこのカッコいい車が気の毒だ。
一般庶民の私は、動けばどれも一緒というそういう価値観しか持ち合わせていなかったから。


「ナッツはさ、今、洋服って何枚くらい持ってる?」


木の実はジャスティンのその質問で、すぐに自分の格好を見た。


「一通りセットで2パターン位かな…
ダメですか…?」


信号待ちで車が止まった時に、ジャスティンは隣に座る木の実を上から下までわざと見下した。
中のインナーが違うだけでパンツもカーディガンも昨日と一緒だ。
髪型もまた頭のてっぺんで大きなお団子を作っている。
それはそれで、めちゃくちゃ最高に可愛い。


「荷物ってさ、あのトランク一つなの?」


ジャスティンは車を発進させ、横目で木の実の様子を伺いながら聞いてみた。


「荷物は…
私の一切の家財道具は、埼玉の田舎にあるトランクルームに預けてるんです。
取りに行ってもいいんですけど、何せ遠くて…」



「トランクルーム?」


また、木の実は黙り込む。
毎回ちょっとだけチラつかせてシャットアウトするいつものパターンだ。


「夜逃げでもしたの…??」







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