東の空の金星
その8。ふたり仲良く。
大和さんと私は辺りが暗くなってから唇を離し、

ちょっと気恥ずかしい気持ちで、一緒にオートバイに乗って家に帰った。


店のキッチンで夕飯を作ろうと、冷蔵庫を開けると、私が入れたお皿はそのままになっていて

「なんで食べなかったんですか?」とレンジで温めながら機嫌の悪い顔で聞くと、

「だって、それって俺に作ったんじゃないだろう。」

とかつまらないヤキモチを妬いているようだ。

「じゃ、食べちゃおう。」と言うと、

「俺のだろ。」と私の手から取り上げ、おにぎりを大きな口で食べる。


…大和さんって本当に子どもっぽい。となんだか可笑しい。



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