「やっぱりな。軽井沢の出張嫌な予感がしたんだ」
晃は、ビールをに口を付けると小さく答えた。

「千堂室長の塔子を見る目に気づいたから、早めに行動したんだけど、塔子の気持ちは俺にはないか……」

「晃……ごめん」

「謝るなよ。お前はなにも悪い事してないだろ?俺が告白して振られただけ。付き合ってた訳でもなんでもないから謝るなよ」
晃はニコリと笑うと、塔子を見た。

「だから、俺の事は気にせず千堂室長の所行けよ」

その言葉に、俯いて何も言えなくなった塔子に、
「ほら、早く。俺はもう少し飲んで行くから」

「晃……ありがとう……」
塔子は晃に頭を下げ、じっと俯いた。

「ほら、早く行っちまえ」
晃は塔子の肩をポンと押すと、ひらひらと手を振った。


塔子は踵を返すと、振り返ることなく店を出た。

「あーあ。終わったな。俺の片思い……」
晃は小さく呟いた。