先生、私また風邪を引いたみたいです!
二つの思い




私を見つめる目も



優しく抱き締める腕も



医者のくせに意外にも固くて丈夫な胸板も



男らしい低い声も



どんどん私を虜にする



どれぐらいの時間を一緒に居ただろう



それすら分からないくらい心地よい空間



ずっとこのままがいいな……なんて思ってしまう









「……好きだなぁ…」




思わず口に出てしまった



私を抱きしめる力を変えない



私の言葉は結城直也の胸板へと消えていった



聞こえてないみたいで良かった…
< 71 / 217 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop