【BL】今日も僕はストーカーされる。
容赦ない直射日光がコンクリートを暖め、ついさっき零したばかりの水分がすぐ蒸発する。
五月蝿く鳴く虫にイライラしながらカッターシャツを第二ボタンまであけ、パタパタと風をおくる。
「………あつい」
ぽろりと漏れる言葉に周りが敏感に反応する。
「暑いとか言うなよ!!余計暑くなるだろっ」
「ご、ごめん。」
クワっと目を見開き軽く僕の肩を叩く。
叩かれた肩に服がへばりついて気持ち悪い。
はあ、と新(友達)に気づかれぬようため息ひとつ。離れにある教室へと足を動かす。
とぼとぼ歩いていると、少し前を歩く新にぶつかった。
「ぅあ、ごめん」
鼻を擦りながら謝るも新は生返事。どうしたものかと目線の先に目を向けると、アイツがいた。
「ぅえ。」
「……は!!叶汰せんぱいっっ」
小さく声が出た僕に気付いたアイツは、獲物を見つけた如く突出してくるので、怖くて新の背中に身を隠す。
「叶汰先輩!!なんで隠れるんスか?」
「もう!照れ屋さんっ」なんて言いながら新の背後に隠れてる僕を捕まえようと手を伸ばす。捕まるのが嫌なのと、新から離れたくないので、彼に纏わり付くかのよかうに彼の周りで逃げる僕。