となりの席
2章

芽衣side

その日から、四人で帰ることが多くなった。


貴之君は野球部だから、あんまりいないけど、基本4人で帰ることが多かった。


奏汰君はいつもバスで隣に座ってくれて、話してくれる。


それが毎日毎日楽しくて、体の調子もよかった。


いつしか、教室で横目で奏汰君を見るようになって、何故か眺めてしまう日が多かった。


横顔の奏汰君はほんとに素敵。


優しいし、……


この気持ちは……何なんだろうってモヤモヤしてた。


「ねぇ、芽衣ちょっといい?」


四月も残り少ない時、お昼休みに2人で外に出た。


「直球で聞いていい?」


「うん……どうしたの?」


「あんた奏汰君のこと好きでしょ!?」


「ふぇ!?」


「ふぇ!?ってなんだよ、図星か?芽衣さん図星?んん?」


「好きってどんな気持ち……?」


「何言ってるの……あ、じゃ、奏汰君がいきなり現れたらどう思う?」


「うーん……胸が…イタクナル?」


「なんで最後カタカナなのほんと芽衣サイコー!それなんていうか知ってる?恋だよ!恋!エルオーブイイー、LOVEだよ。」
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