僕の恋人
その日~由依サイド~
あたしの友人である美咲がいなくなったと気が付いたのは、学園に戻ってきてからのことだった。


同じクラスの伊丹美咲(イタミ ミサキ)とは家も近所で、あたしたちは良く一緒に遊ぶ関係だった。


1組は今日学園の外にある公園に向かい、そこで写生の授業を行っていた。


その頃はまだ確かに美咲はいた。


大人しい性格の美咲は1人でベンチに座り、膝に乗せた画用紙に公園内の様子を描いていた。
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