(完)嘘で溢れた恋に涙する
「なんかお前の笑い顔、太陽みたい」


陸玖がため息を吐きながらボソッと呟いた。


美結は噛みつきそうになるのを堪えて、低音で返す。


「…それほめてんの?」



「いや、太陽みたいで暑苦しいみたいな」



「はあ?最低!ねえ、由姫?」



私も同じこと思ってたなんて言えない…


思わず肩を収縮させると、美結は声を裏返した。



「ちょっとお、由姫!?」



「どんまーい。俺の由姫はお前の味方なんてしねえよ!」



「いつから由姫があんたのものになったとかて!」



「初めからに決まってんだろ!」



いつも通り。



お願い、あと少しだけ。


あと少しだけこのままでいさせて。


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