(完)嘘で溢れた恋に涙する
支払いを済ませて病院を出てから、帰路を歩く。



隣に歩くお母さんの手を軽く握った。



「今、ほんの少しこう思えるの。
生きててよかったって。
お母さんのおかげだよ」


未だに少しかすれ気味の声でそう言うと、お母さんは目を潤ませて笑ってくれた。



「よかった…本当によかった…」



ひたすらにそう呟くのを繰り返し続けていた。



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