直感的結婚～恋はこれから～
初対面
食事を終えて、家に帰ってからすぐ母に連絡したが、「もう少し早くに言ってくれないと困るじゃないの」と言われてしまう。

確かに行くまであと四日しかない。特に予定はないからと了解は得たけれど、申し訳ない気分になった。家の片付けとか心の準備とかあるんだろうな。

飛行機の手配は泰士さんがしてくれた。ギリギリだったが、取れたらしい。


「え？ 金曜の夕方に出るんですか？」

「うん。金曜日はホテルに泊まろう。予約もしたから」


飛行機だけでなくホテルまで手配をしてくれていた。決まると行動が早い。ギリギリの決定だから早くに決めないとならないのは分かるけれど。


と、いうことで木曜日の夜に荷物を詰める。

自分のは詰め終わったが、泰士さんのはどうしよう。

何を持っていくのか分からないし、彼のクローゼットを開けたことがない。

洗濯は私がしているが、畳んだものを彼に渡すと自分で保管してくれる。私がやってもいいのだが、一緒に暮らし始めた時からそうしているから、やりますと伝えるタイミングが分からなくなっている。
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表紙・目次

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