晴れのち曇り ときどき溺愛
第二章
新しい自分の場所
私を現実に引き戻したのは目覚まし時計だった。豪快にアラームを鳴らすのが憎らしくなるほどの寝不足だった。二日酔いはないけど眠くて仕方ない。ベッドから顔だけを出して窓辺を見ると澄み渡るような青空がカーテンの隙間から広がっていた。
ワインを飲んで寝れるはずだったのに、私はずっと下坂さんのことを考えていた。そして、寝不足。
まだ一日しかシステム課に在籍してないのだから仕事が嫌とまでは言い切れない。ワインの増幅作用が凄まじく私を下坂さんの事ばかりを考えさせ、こんなにも寝不足になっている。
前の恋愛は本当に好きだったのに、距離が離れたことにより自然消滅をしてしまった。そんなに落ち込むこともなかったから、そんな自分に呆れたし、もう恋愛はいいかなと思っていた。でも、こんなに簡単に恋に落ちた。どれだけ自分が簡単な女なんだろうと笑いそうになるくらいに下坂さんに恋をしている。
眠気覚ましのコーヒーだけ飲んでいつもの時間にマンションを出ると会社に到着するのもいつもの時間。決まったルーティンで動く私にとって違うのは今までの営業室とは違う場所でエレベーターを降りること。新しい営業室にノックして入ると電気は点いているけど誰も居なかった。
「おはようございます」
誰も居ない空間に私の声が響く。そして、その声に応えるように応接室から出てきたのは見城さんだった。
ワインを飲んで寝れるはずだったのに、私はずっと下坂さんのことを考えていた。そして、寝不足。
まだ一日しかシステム課に在籍してないのだから仕事が嫌とまでは言い切れない。ワインの増幅作用が凄まじく私を下坂さんの事ばかりを考えさせ、こんなにも寝不足になっている。
前の恋愛は本当に好きだったのに、距離が離れたことにより自然消滅をしてしまった。そんなに落ち込むこともなかったから、そんな自分に呆れたし、もう恋愛はいいかなと思っていた。でも、こんなに簡単に恋に落ちた。どれだけ自分が簡単な女なんだろうと笑いそうになるくらいに下坂さんに恋をしている。
眠気覚ましのコーヒーだけ飲んでいつもの時間にマンションを出ると会社に到着するのもいつもの時間。決まったルーティンで動く私にとって違うのは今までの営業室とは違う場所でエレベーターを降りること。新しい営業室にノックして入ると電気は点いているけど誰も居なかった。
「おはようございます」
誰も居ない空間に私の声が響く。そして、その声に応えるように応接室から出てきたのは見城さんだった。