あっくん‥瀬川朗斗と私は、幼馴染みだ。

あっくんは小さい頃からヤンチャで、中学の頃はすでにいわゆる不良だった。

犯罪に手を染めるような事はしないけど、授業はサボる、夜遅くまで遊び回る、喧嘩する、先生の言う事は聞かない、要するに、田舎の不良だ。

小さい頃に両親が離婚して、お父さんと2人暮しだったあっくん。

周りの人は、そんな家庭環境のせいもあるんだろうと話していた。





一方の私は、小さい頃から真面目で学業優秀な優等生。

テストでは、ほぼ毎回学年トップだった。

運動も好きだった私は、テニス部に所属して、そこでもまあまあの成績を残した。

両親も、兄2人も平凡な成績だったらしく、私は進藤家の突然変異と言われていた。

勉強しろなんて一度も言われた事がない。

でも、私は勉強が好きだし、やるべきものとの認識だった。



そんな、全く似合わないような2人がつきあっていたのは、私が告白したからだ。

私は、物心ついた時からあっくんだけが好きだった。

あっくんはヤンチャだけど優しい。

特に、私には優しかった。

自惚れかもしれないけど。

優等生の私は、いい子ぶっていると言っていじめられる事もあったが、いつもあっくんが助けてくれた。

又、委員長などを押しつけられやすい私を、こっそり手伝ってくれたりした。

それから、とにかくカッコいい。

二重の切れ長な目に鼻筋が通った端整な顔立ち。

いわゆるイケメンだ。

いつも自由でカッコイイあっくんは、私のヒーローだったんだ。

もちろんそんなあっくんがモテないはずもなく、彼の周りにはいつも女の子達が群がっていた。

ーあっくんが、誰かのものになってしまうー

焦った私は、中2のバレンタインデーに、あっくんに手作りのチョコレートを渡した。

それまでも毎年渡してはいたけれど、その時は、
「本命だからね。」

と付け足した。

多分顔は真っ赤で手も声も震えていたと思う。

あっくんは目を丸くして、

「あーや、俺のこと好きなの?」

と聞いた。

私が思いっきり頷くと、嬉しそうにニッコリ笑った。

そして、

「じゃー、つきあおっか。」

って言ったんだ。

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