海に降る恋 〜先生と私のキセキ〜
「ありがとう!すごく嬉しい!」

「それにしても凄いよね。2年で受けたの、さくだけだもん!」

梢が本当に驚いた顔をしている。

進学コースの梢にとっては、ワープロの授業自体が未知だった。


頑張れば誰だって合格できる試験だけど、

「どれだけ頑張ればいいのか、全然検討がつかない。」

と、以前言っていた。



「やってみて良かったよー。」

結果は本当に嬉しく、私の表情は安堵と達成感に満ちていた。


私達は一頻り喜び合うと、

「良い結果も見たし、帰りは寄り道してお祝いしようよ!」

と、瑞穂が言った。


「うん、うん、賛成!」

そう答えた梢に続いて私は、


「ごめん!ちょっとだけ相葉先生の所に寄ってもいいかなぁ?二人は先に行っててもいいから。」

と、お願いした。


どうしても帰る前に相葉先生の所に行きたかったんだ。


すると瑞穂と梢は『あぁ』という顔をしてから、


「何、言ってるの。待ってるに決まってるでしょ!」

「早く行っておいで!」


と、笑顔で私の背中を軽く押し、快く送り出してくれた。


「ありがとう。すぐ戻ってくるから!」


笑顔で二人に手を振ると、私は相葉先生がいるパソコン教室に向かって駆け出した。
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