難攻不落な彼に口説かれたら
9、眠れない夜
朝いつものように出勤してオフィスに入ると、まだ誰もいなかった。

パソコンを立ち上げさらっとメールのヘッダーをチェックすると、秀兄のデスク周辺を掃除する。

それから、コーヒーを淹れると、自分のデスクでひと息ついた。
時刻は、八時四十分過ぎ。

外は薄暗く、雨が降っている。

昨日は、久々に自分の家で寝た。

仁は秀兄の代わりに接待に行ったし、イブのように彼に強引に誘われることはなかったんだよね。

家の掃除と洗濯があったからホッとしたのに、どこか残念がってる自分がいて……。

本当はずっと仁といたかったのかもしれない。

先週末からずっと仁に家で過ごしたから、冷蔵庫は空っぽだったし、洗濯物も溜まってて、昨日は家に帰って家事に専念。

おかげで家はスッキリしたけど、いざベッドで寝ようと思ってもなかなか寝付けなくて……。

ひとりで眠るのがこんなに寂しいなんて思わなかった。
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