俺がずっと守るから



え、だって。だって。


あんなに恋愛に関心なかったじゃん、三芳くん。



慰めてはくれたけど、私の李樹への想い散々バカにしてきたくせに。




「なんで…」

「んー?バカな彩葉ちゃん見てたらもどかしくなっちゃって」

「………」



やっぱりバカにしてる。


ていうかもう悪口だし。



「と、とにかく…!三芳くんからかうのやめて!仮に本当だとしても勘違いだって!」



三芳くんが私を好きだなんてあり得ない。


絶対、何かの勘違いだ。



そう思って否定すれば、ケラケラ笑ってた三芳くんの表情が急に曇った。




真剣なその表情に、ドクン、と脈打つ。



「彩葉ちゃん。自分が言われて傷付いたこと、忘れた?」

「あ……」

「好きな人に自分の気持ち否定されるのって、結構辛いね」


はは、なんて苦笑いする三芳くんに、自分の李樹への気持ちが重なる。



< 98 / 193 >

この作品をシェア

pagetop