所長による小動物系女子の捕獲計画

莉乃side

昨日、少しのやり取りの後、仕事に没頭していく多和田さんをみて安堵のため息が出た。

今回はなんだか、気持ちがノルまでに時間がかかっていた。何か気がかりな事でもあるんだろうか?

自分のデスクに座って思い出す。

「うさぎとリス、だっけ」

急に小動物の名前を呟いていた事と関係あるんだろうか?もしかして、ペットを飼うことを考えているとか?

「それは‥‥勘弁して欲しい」

ボソリと口にする。

うさぎだろうがリスだろうが、種類はなんであれ生き物だ。気が向いた時だけかまうのでは死んでしまう。エサやら必要なら散歩やら、毎日手をかけてやらなければいけないのだ。

でも、多和田さんだ。良くも悪くもマイペースを崩す事が出来ない、自分本位で生きる多和田さん、なのだ。仕事に没頭すると自分自身の世話も出来ないのに、自分以外の面倒なんて見れるわけがない。

そうなれば、必然的に面倒を見るのは私になってしまうじゃないか。

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