あなたのことは絶対に好きになれない!
「クミ。さっきのもう一回言って」

「え?」

「オウスケくんのことが大好きーって」

急に、しかもからかうようにそう言われ、私の全身がカッと熱くなる。


「そっ、そんな言い方してない!
そ、それに! 好きじゃなくて、好きになるかもって言おうとしただけだから!」


ついムキになって可愛げもなく言い返す。


……でも、確かにさっきは自然と『好き』って言葉が出てきたけど、まだ今のオウスケくんについて知らないことが多いし、〝好き〟ってハッキリ言い切れないのも事実だ。



だけど。


「それでもいいよ。少しでもクミの気持ちが俺に向いてるのなら、こんなに嬉しいことはない」

真っ直ぐに自分の気持ちをそう伝えてくれるから……私も身体中が幸せで満たされるような感覚がした。


そして。



「最高の誕生日プレゼントだよ」


そう言われ、ますます嬉しくなって、つい顔がにやけそうになってしまうのだった……。
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