嵐の夜は 〜執着系上司に捕まりました〜
捕獲されました?


「岩崎さん、このデータ今日中に入力お願い」



今日中・・・・・?

佐田さんが押し付けてきた厚みのある書類。
定時間際ですが、今日中ですか・・・・・?


「わかりました」


断る訳にもいかず、書類を受け取る。
絶対にもっと早い時間にまわそうとすればできたのにワザとそうしなかったんだ。


飲み会の翌週から、地味に嫌がらせが始まった。


残業決定。


定時を少し過ぎた頃、女子社員たちは佐田さんに誘われて会社の近くに新しくオープンしたカフェに行くらしく、揃って帰り支度を始める。


勿論、わたしは誘われないし仕事も終わらない。

「なんだ、岩崎、お前だけ残業?要領悪ぃな」

外回りから帰ってきた小林が絡んでくる。

「うるさい。小林こそ早く日報書いて帰れ」

悔しさを隠すようにパソコンから目を離さずにデータをカタカタと入力していった。



あれから2ヵ月以上。

わたしに対する嫌がらせは続行中。

佐田さん、意外と根気がある。
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