私と結婚してください。

ライバル?---凰成side




***


ったく、なんで俺があんなやつに謝んなくちゃいけねぇんだよ
しかもわざわざ電話してまで。

・・・まぁ、しねぇとあいつがまたキレるからしてやるけど



『プルルル…プルルル……』


・・・・・出ねぇ。
さっさと出ろよ。なにやってんだよ、くそ。


『プルルル…プルルル……はい』


チッ、やっと出たか


「俺だけど」


『・・・は?え、誰?』


……あぁ、わかんねぇか。番号なんて知ってるはずもねぇし。


「吉良凰成だけど」


『…あぁ、高梨の?
え、てかなんでお前が電話してくんの?
てかなんで番号知ってんの?
なんか用?』


「用がなきゃ電話するわけねぇだろ。
暇電だと思ったのかよ」


『いや、そういうわけじゃねぇけど。
なに?』


……なに、って言われると…
これ、いきなり謝るもんなのか?

……っていうか、どうやって謝りゃいいんだ?


そもそも謝罪なんてさっき希依にしたのが初めてだし…


こいつには悪いなんて正直思ってもねぇから、なにを言えばいいのか……


『……もしもーし』


……ま、適当に謝っときゃいいか


「あぁ、今日悪かったな」


『は?なに急に。
あー、あれか。高梨に謝れと強要されたんだろ』


「じゃなきゃテメェに謝ることも電話することもねぇよ。」


『はは、だよな。
別に謝んなくていいわ、それなら。
どうせ、俺とお前は仲良くできねぇだろうし』


「だろうな。俺もそう思うわ」


『でも俺、ぜってぇお前には負けねぇから』


・・・負けない?は?
え、俺らなんか勝負してたっけ。


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