気まぐれ猫くんの手懐け方

日曜日


「どうしたの?」


廊下に出て、玲央くんの顔をのぞき込む私。


なんか玲央くん、緊張してる?


なにかあったのかな?


「陽愛」


「うん」


「体育祭、おつかれさん」


「うん!お疲れ様!!たのしかったね!!」


笑顔でそう返すも、あれ?これさっき話したよね?なんて疑問符が浮かび上がる。


玲央くんは、「って、そうじゃねえ!」なんていいながら首を左右に振った。


本当にどうしたんだろう。


「えと、玲央くん…?」


「ああ、悪い…」



ごほん、と咳払いをした玲央くんは、再び私と向き直る。



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