奏でるものは 〜功介〜
第3章



夏休みでも、毎日会えるわけではない。


優たちとつるんでる時間の方が長い。



8月になり、溜まり場で喋ったりゲームをしているとスマホにメッセージが届いた。


唯歌から、明日は学校に行く、と珍しく予定を知らせてきた。


“昼からも時間あるけど、会える?”


“じゃあ、ゆっくり昼飯食おう”


“分かった、明日は昼過ぎに”


“了解”



明日は、家に誰もいないはず。


健全な青少年として、ちょっとした期待を持っていることは、自分の心に隠しておいた。









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