奏でるものは 〜功介〜
第4章


新学期が始まった。

9月は唯歌が用事で忙しそうで、週末のデートは出来なかった。

平日はゆっくり会える日もあった。

何度か肌を重ねるうちに、唯歌も馴染んだ。



あっという間に、10月になった。


俺の部屋で、中間テストの勉強をしていた。
期間がたまたま一緒だった。


多分、唯歌は賢いのだろう。

分からないと嘆くこともなく、黙々と勉強している。


俺も困ることはないから、図書館のように静かに勉強していた。


唯歌が顔をあげる気配がして、俺も顔をあげた。




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