奏でるものは 〜功介〜
第10章




4月になり、新入生を少し増やして、新しいチームに、なった。


そんな4月の終わりに、龍が女の子を連れてきた。


キレイな華やかな顔の女の子。

凌凛館高校の1年生らしい。

仲良さそうで、龍もさらに温和な顔になっている。



「じゃあ、高野、立花と一緒なのか?」


そう聞くと


「そう、同じクラスですよ。高野くんたちもここにいるの?」


と返事があった。


「中学まで青蘭だったからね」


へぇ、と言う顔をしていた。


「じゃあ、毎日ここに送ってもらったら?」


昌が言った。


「え〜?それはちょっと遠慮したいなぁ」

「じゃあ、最寄り駅まで?」

「ここの最寄り駅でもあるんだよな、凌凛館高校の最寄り駅って……ちょうどいい、高野たちに送ってもらえよ、春菜」


放課後待ち合わせるときは、学校の近くのコンビニに決まった。



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