人間複製機
助けたかったもの～弘樹サイド～
それから俺と柚香はナオとマキと陸人の３人を呼んで、今まで起こっていた出来事の裏側を説明した。


最初は半信半疑だった３人だけど、身に覚えのない写真の話しになると途端に真剣な表情を浮かべた。


「あたしたちを複製して、あんな写真を撮ったってこと？」


すべての説明を終えた後ナオがそう聞いて来た。


「そうなんだ」


俺は頷いた。


「そういえば、ナオの写真ってマキの服を着てたよね。あたしそれが気になってたの」


マナが言う。


「たぶん、マナの関心を他へ逸らせるためにマナの複製も作ったんだと思う」


「でも、なんでそんな事をする必要があったんだ？」


そう聞いて来たのは陸人だった。


マキからすれば絶対に知られたくない人物だろう。


マキの気持ちを考えると胸が痛かった。
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