人間複製機
優越感
それからあたしは毎日のように弘樹の家に行き、お金を増やした。


ブランド物の服も何着か購入して、学校で使うペンやペンケースもブランド物に統一した。


「マキ、これどうしたの!?」


そう声をかけてきたのはナオだった。


ナオはあたしが机の上に出しっぱなしにしていたペンケースを見て、目を輝かせている。


「この前買ったんだよね」


そう言ってあたしはナオにそのペンケースを見せた。


「なになに?」


あたしたちの騒ぎを聞きつけたマナが近づいてくる。


「ペンまで同じブランドじゃん」


ペンケースを開けたナオがそう言った。


「うわ、本当だ! 最近マキって羽振りよくない?」


マナが驚いたようにそう聞いて来た。


「お小遣いが値上がりしたんだよ。今まで頑張って貯金してきた分と合わせて、思い切って買ったの」
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