ピーターパンシンドローム

雷難

『雷難』

切り裂くような衝撃が
僕の中を掻き回して
混ざり合った衝動は
不意に外へ溢れ出して

躊躇いがちに触れた手を
ぴりぴりと焼いて消えていった

得たものを全部
白く塗って
黒を足して
筆を起てて曇らせて

その隙間から真っ直ぐに
落ちてく光になれたなら

残滓のような後悔は
意図せずに流れてく
劇的で滑稽で恥ずかしいけれど
伝わるんならそれでいいんだ

最初からおかしかったのかどうかなんて
誰にも判らないように誤魔化して

蛇行しながら生きてみせるよ

雷鳴のように僕を打つ
過去も未来も巻き込んで
鋭く深く僕を抉る

そんな夜を連れて来た
君の所為にして生きてみせるよ
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