悪魔の囁きは溺愛の始まり

バカンスの恋とは

暫くすると男達が戻ってきた。私達の目の前に3人のイケメンが腰を下ろした。

向こうもターゲットは決めているようだ。


「話はついた?」

「あっ、うん、まあ。」


私の目の前には、さっきまで私の隣に寝転んでいたイケメンが座った。

目の前の男を観察する。

短めの黒髪をセットし、首からはシルバーネックレス。Tシャツの上からでも鍛えられているのがわかる。

背も高く、スタイルも悪くない。整った顔立ちで相当モテるのが伝わる。


「ははっ、見すぎ。花ちゃんだよね?」

「うん、名前は?」

「蒼大。」


波羽か琴音から名前は聞いたのだろう。でも、あだ名だとは気づいてないみたいだ。

花と呼ばれ、内心はホッとしていた。


「俺、花ちゃん、ドストライクだから。」

「ありがとう、誰にでも言ってそうだけど。」

「言わないって。本当だから。」

「蒼大さんもイケメンだね。」

「花ちゃんに言われると嬉しいね。」


お互いが牽制しているのか、上っ面だけのような会話が進んでいく。
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