ONLY YOU~愛さずにはいられない~(完)
《6》心臓に宿る彼女
彩華に伊集院さんを押し付ける作戦は見事に失敗した。

「間宮の思惑は彼女には通用しなかったな…」

「思惑って!?」

「俺と彼女をくっつけるつもりだったんじゃないの?わざと遅めに歩いたり、彼女を俺の隣に座らせたり…」

「だって…私よりも彩華の方が貴方にはお似合いだし」

「でも、俺は間宮以外の女を相手にするつもりはないよ」

何で、私なんかに。

彼は興味をもったのだろうか?全く持って意味不明。

「私の何処がいいんですか?」

「ハートだ」

彼は両手の指を使いハートを作った。

「心?」

「そうだ」

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