君が好きなんだ。
ただ、ただ、好き。
「沢村ー、ちょっとおいでー。おじさんがお仕事あげるからー」

「…部長、普通に言ってもらえませんか?」

冷たい視線を投げ掛けながら席をたつ。やっぱりオフィス内はクスクスと笑い声が響く。

「これとこれ、まとめといてな。来週頭には使いたいから。データもつけてくれると助かる」

「はい、承知しました」

ふざけた呼び出しをされたけど、まともな仕事をふられたので安心した。

「あぁ、あとね…」

声を小さくしちょいちょいと指で近づけと言われ、顔を部長に近づけると

「須田はお買い得だぞー?おじさん、須田だったら反対しません」

「なっ!?」

ニヤニヤ笑う部長が今度は私の後ろを指差す。振り替えると須田くんが苦笑しながら頭をかいていた。

「仲人やってみたかったんだよね。いつ?まだ?」

「まだです!」

真っ赤になった私をみてゲラゲラ笑う部長。

「可愛いねぇ。おじさん、飴ちゃんあげちゃう。ちゃんと座ってなめるんだよ?」

「子供じゃありません!」

みんなに笑われながら席へ戻り、隣で笑っている須田くんを睨む。






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