可愛げのない彼女と爽やかな彼氏
序章
「付き合いません?俺達」
「私、あなたの上司の元カノですけど?」
「そうですね」
「それに計算高くて可愛いげのない女ですけど?」
「そう言えば、部長がそんなこと言ってましたね」
「ふ〜ん。そこは否定しないんだ」
「すいませんね。で、付き合ってくれないんですか? 」
「どうせ、あなたも忙しくてまともに会えないんでしょ?」
「努力します」
「て言うか、私のこと好きなの?」
「正直言って今はまだ気になってる存在って感じです」
「へぇ……」
「でも今、彼女にしてないと後悔しそうなので、今のうちに手に入れておこうかと思いまして」
「私は物じゃありません」
「そんなこと分かってます」
「じゃ、この話は……」
「大事にします。必ず。絶対後悔させません」



誰かにこんなこと言われたことなんてなかった
嬉しくて心が震えた
気がついたら、コクンと頷いていた
それを見た1つ年下の相川くんは、誰が見ても惚れるだろうという爽やかな笑顔を見せた
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