君を愛していいのは俺だけ

「仁香、俺を見て」

 与えられる快感に身体を震わせていても、彼は目を逸らすことを許してくれない。

 私が抑えきれない嬌声を漏らせば、彼の妖艶さが増し、どんどん飲み込まれていく。


「っ……」

 肩で息をするほど乱された私と、濡れた指先を舐める彼が、少しずつ繋がりを持つ。
 彼は深めていくその侵入で、熱い吐息を漏らした。


 最奥までゆっくり満たすと、彼は私を優しく抱きしめ、温もりで包み込んでくれる。
 なにも言わなくても彼の想いが伝わってくるようで、緊張がかき消された。



「七年分、愛させて」


 切なかった片想いの時間が昇華していくようだ。


 ゆっくりと、時に激しく深く。

 離れていた長い時間すら共有するように、彼は私に愛を刻みつけた。


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