昼下がりの情事(よしなしごと)
「和哉」っていう字画も、なんかカッコよく感じた。決してキラキラネームってわけじゃないのに、なんだか「今時の名前」って感じがする。
「志郎」なんて、たぶん昭和初期あたりには「今時の名前」だったかもしれないが、平成の御代では、すっかり「昭和の忘れ形見」だ。
興信所の資料によると、和哉はちょうど、志郎より一回り下の同じ月に生まれていた。
同じ干支に、同じ星座。
……なのに、どうしてこうも違うかなー⁉︎
干支占いのウソつき…… ‼︎
星座占いのウソつき…… ‼︎
和哉の前で、志郎はなぜか乙女(?)になっていた。