あなたに追いつきたくて
9月半ばになると比較的に涼しくなってくるこの地域


今日の朝は少し肌寒い。

でも、昨日の夜に降った大雨が嘘のように空は青くて


雨で洗われたみたいな感じがしてこんな日は心地が良い。


地面は少し濡れていたり昨日の面影を残すのに、空は美しいから自分の心もリセットされるような、そんな気分。

「遥おはよう!」

「おはよ~」

まだ少し眠そうな遥と一緒に学校に向かう


正門を通るとだいたいいつもいる生徒指導の先生に挨拶をする


スカートが短くて止められる人もいるけど

私はそんなに短くない


身長が伸びた分、スカートも膝の真ん中位になってギリギリ注意されない位の長さを保っている。

私のクラスの担任はうるさいほうではないけど、生徒指導の先生に目を付けられたらめんどくさい。

「そーいえば、歩斗への返事決めたの?」

「えっ!?遥何で知ってるの!!!」


「いや、見てれば分かるよ笑 綾花すぐ態度にでるからわかりやすいもん!」

「そんな出してるつもりないんだけどな~」


さっきまで眠そうだった遥とは思えない…

皆が鋭いんじゃなくて、私がわかりやすいのか。

「で、返事決めたの?」

「いや、まだ…」


「そーいえば歩斗昨日また告られてたな…よく断るよね~ 自分から告った人は返事もくれないのに笑」

そう言う遥は少しいたずらっ子みたいに微笑む

「悪いとは思ってるんだけど、、」

「なんか悩んでるの?」


「他に気になる人、、いるの」

「えっ!誰!!?」



「あ、いや、叶うわけないから笑」

「いや!綾花に落とせない男はいないでしょ!何組何組!?」


「あー、えっと…やっぱ忘れて!!」

「いいよ、綾花が話せる時がきたら話して?」


何かを察してくれたのか遥は深く聞いてこなかった

「ごめん、、ちゃんと話すから」


「わかってるよ笑」


気になる人…か。


恋していい人じゃないんだ。。

さっきまで1つもなかった雲ができはじめた…「歩斗、帰りちょっといいかな?」

「あー、わかった…」


いつもだったら話しかけてくる歩斗が今日は全然話しかけてこない。


多分、朝の言ったのを告白の返事って理解したんだろう

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