公園で王子様を拾いました!

王子様と同居します

抵抗するのも疲れ、智哉に肩を抱かれたままで両親の部屋に入ると、朝食の準備をしていた母さんが智哉を見るなり、慌てて父さんを呼びに行った。


何を何処から説明したらいいの。


絶対、誤解してるし。


「智哉は何も言わないで、私が説明するからね。」


何故かテーブルに座り、その正面には両親。


「麻都佳に彼氏が出来ただなんて、母さんは嬉しいわ。」

いやいや、違うから。


「初めまして、十条智哉と言います。僕が告白をしました。」


いやいや、違うから。


何度も言わせるな。


え、十条って言ったよね。


「違うから、彼は九条corporationの社長で、」


「すみません、麻都佳は本当に慌て者だから、僕は九条でなくて、十条智哉と言います。今は無職なのでこちらで働きたいと思ってます。」


両親の目が輝いた。


無職の彼氏だよ。


そこは否定して!


「十条でも、九条でもどちらでもいいわよ。うちで働いてくれるのは大歓迎よね。父さん。」


そこかよと、つっこみたかったが。


両親と智哉は仲良く話してるし、今日の仕事の話までしていた。


私を無視して話を進めるな。


イライラする。


智哉は作業着を渡され、着替えいたので諦めた。


どうでもいいです。


でも、彼氏でないことは否定しないと。





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