冷愛冷涙-Reiai Reirui-
宣告
目が覚めたら、病院にいた。


「愛!目覚めたのね……。よかった…」


病室にいたのはお母さん。


私…文化祭で倒れて……。


悠里の目の前で……。


「悠里は…?」


「これからお見舞い来てくれるみたいよ」 


お見舞い…。


悠里に会わなきゃいけないんだ…。


「……あのさ…。病気のことは誰にも言わないで…」


倒れた理由…何て説明しよう…。


病気なんて言いたくない…。


病気だと知ってからムダに気を遣われたりするのが嫌。


悠里と一緒に下校してて、信号が点滅してるとき。


いつもならダッシュして渡る。


けど、病気だと知ったら、優しい悠里なら絶対ダッシュしないと思う。
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