冷愛冷涙-Reiai Reirui-
冷side
ある日。


『ねぇ、冷』


倖から電話があった。


「何だよ」


性格の悪さが滲み出てるコイツは、生理的に受け付けねぇ程嫌いだ。


『今から会わない?』


「会うわけねぇだろ」


『今から冷ん家行くね』


愛は文化祭で倒れたあと、1週間入院している。


「……家の前で待ってるから」


嫌いとはいえ、愛の私物は置いてあるから、倖を家に上げるわけにはいかない。


また愛に手を出されても困るし。


『うん』


ハートマークがつくような甘ったるい声。


気持ち悪。
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