契約の彼女と彼の事情

16話

修一郎さんと出会って4か月。

土曜日、修一郎さんの家へ行き、午前中お父さんを見舞い、
午後から、茶道と華道の練習、洗濯物を畳んで、夕飯を作る、

という生活が2か月続いた。

帰り道、修一郎さんに車で送ってもらいないがら考える。

「修一郎さんの仕事って不動産よね」

「そうだけど?」

うーんと、迷う、

今のアパートは月8万、更新すると、3か月分かかる、
今まで月2万と賞与10万を貯金して250万程あったが、
修一郎さんの彼女の振りのおかげで、貯金が増え、
目標の300万が近くなってきている、
そうなると、バロセロナへ行くため、アパートを更新してしまうと、
更新代がもったいない・・・

「安くて、良い所ないかなって」

「引っ越すの?」

「家賃6万ぐらいで、敷金も低い所がいいんだけど、
あ、お風呂の追いだき機能とかいらないし」

しばらく修一郎さんも考えている。
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