契約の彼女と彼の事情

4話

月10万で足りないと言われた訳はすぐ分かった、

修一郎さんのお母さんは、小学生の時他界しており、
おばあ様が、周防家を守ってきて、
修一郎さんは元より、父さんも頭が上がらないらしい、
しかも、かなり古い考え方の人との事。

「とりあえず、着付けできる?」

「着付けですか?」

当然できない、首を横に振ると、

「とりあえず、祖母に会う前に、着付けと茶道で客はできないとね」

そう言われ、不安に襲われる。

しかし、それも一瞬だった。

「やっぱり、彼女の振り、やめる?」

「やめません!」

こぶしをにぎりしめて答える、

「着付けとか出来ると、バロセロナで日本文化紹介できるじゃないですか」

「前向きだね」

そう言って、お互いのメアドを交換する。

そうして、お互いお酒のグラスをカチンと合わせ、契約成立となったのだ。
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