天神学園の奇妙な案件
未来からの警告
「突然の訪問、お許し下さい」

「……」

橘家、龍一郎の部屋。

ベッドに寝そべってスマホのゲームをやっていた龍一郎の前に、何の前触れもなく少年は現れた。

見た所、初等部くらいの少年。

柔らかそうな栗色の短髪、黒縁の丸眼鏡。

紋章のワッペンが付けられた紺色のコートを羽織っている。

あのコート、蛮が着てるのに似てるな…とボンヤリ思ったり思わなかったり。

「お前誰だ!どっから入って来た!さては魔道協会の回し者かっ!」

跳ね起きて騒ぐ龍一郎を。

「大きい声を出さないで下さい!」

少年は制する。

「龍一郎さんが疑問に思っている事も含め、全てお答えしますから」

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