政略結婚はせつない恋の予感⁉︎

もう、(さい)は投げられたのだ。
後戻りできない道を歩み始めたのは……このわたしだ。

「早く、行きな?……彼女が待ってるよ」

裕太は苦虫を噛み潰したような顔で、コートとデイパを掴んで立ち上がった。


……裕太、ごめんね。
そして……心配してくれて、ありがとう。

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