好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。

◇ 似た者同士だな、俺ら





「舞ー。今日バイト?」

「うん」



ある日の放課後、いつも通り帰り支度をする私の元へ大志が寄ってきた。


新しいこのクラスにも慣れて、友達が増えてきたにも関わらずやっぱり大志との仲の良さは変わらない。


ちなみに莉里は吹奏楽部なため放課後は基本私と大志だけだ。




「まじか。えー、寄ってくかな」

「おー、おいでおいでー」



悩む大志にとりあえず誘ってみる。


だって、バイトでも大志に会えるなんて嬉しすぎるじゃん。


態度にはそれは出さないけど。




私がバイトしているのは "ベーカリーカフェ CAT" というカフェ兼パン屋さんで、高1の春からずっと働いているところ。


大志もそれはもちろん知っていて、よく食べにきてくれるんだ。




「んじゃ行くかー!サービスしろよ?」

「気が向いたらね」


ヘラっと笑って一緒に教室を後にする。



そこまでは順調だったのに、玄関を出たところで私の足はピタッと止まった。



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